当社に関する訴訟の判決内容およびインターネット上の掲載情報について
平素より当社をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
このたび、当社が取り扱ったフィリピン不動産の購入に関連して発生したトラブルについて、2026年8月19日、東京簡易裁判所より判決が言い渡されました。
本件に関しては、インターネット上のブログや記事等において、裁判所の認定内容と異なる説明が掲載されていることを確認しております。
当社としては、お客様およびお取引先の皆様に正確な情報をお伝えすることが重要であると考え、以下のとおり、トラブルの概要、裁判所の判断および当社の見解をご報告いたします。
1.トラブルの概要
本件は、2024年に当社のアドバイザリーサービスを利用してフィリピンの不動産を購入されたお客様との間で生じたトラブルです。
物件購入後、デベロッパー(以下、「売主」といいます)側の手続上の問題により、購入代金の分割払いについて、銀行口座から正常に引き落としが行われない事象(以下、「本件事象」といいます)が発生しました。
その後、お客様からの申し出により物件の購入予約契約が解約され、当初お支払いいただいた費用の返還を巡って争いとなりました。
お客様は当社を被告として、既払金の一部である60万円の返還を求める少額訴訟を提起されました(以下、「本件訴訟」といいます)。
2.裁判所の判決内容
2026年8月19日、東京簡易裁判所は、本件訴訟(令和8年(少コ)第993号不当利得返還請求事件)について、以下の判決を言い渡しました。
【判決主文より引用】
1 被告は、原告に対し、33万7125円を支払え。
2 原告のその余の請求を棄却する。
このように、裁判所は原告の請求の一部を認容し、その余の請求を棄却しました。
本件訴訟では、①お客様がお支払された初期費用の返還合意の有無(争点①)及び当社の債務不履行(善管注意義務違反、説明義務違反)の有無(争点②)が争点となり、各争点に対して、判決理由において、裁判所は以下の判断を示しています
※「原告」は本件訴訟を提起されたお客様、「被告」は当社を示し、「本件事態」は本件事象、「本件予約契約」はお客様と売主の間で締結された契約、「本件アドバイザリー 契約」は当社とお客様の間で締結した契約を、それぞれ示します。
【争点①について(判決書6ページ~7ページより引用)】
(1)「本件事態の発生は、売主側に原因があり、被告の行為に基づくものではないと認められ、本件予約契約は、原告の申し出により解約されたものである。そうすると、本件アドバイザリー契約上、上記第2の2(1)イにいう場合に該当し、被告は、原告に対し本件アドバイザリー報酬の返還義務を負わない。」
(2)「したがって、本件LINE通話に際し、原告と被告との間で本件アドバイザリー報酬の返還に関し何らかの合意が成立したことも認めることはできない。」
(3)「もっとも、その後、竹田及び被告代表者は、原告に対し、売主側に予約金及び分割払金の一部の返金について交渉した結果、「一部は返金する、担当部署から連絡する」と伝えたことが認められるところ(中略)、現状の概算の返金可能額は33万7125円であるというのであるから、少なくとも同額の範囲について返還合意を認めるのが相当である。」
【争点②について(判決書7ページ~8ページより引用)】
(1)「本件事態は売主側の手続上の問題により生じたものであり、また、被告は、本件事態を把握した後、売主側に確認を取るなどの対応を行っていること(中略)、本件予約契約成立時に被告において本件事態の発生が予見可能であったことを認めるに足りる証拠はないことの各事情によれば、本件事態の発生及びその後の対応において被告の過失を認めることはできない。」
(2)「原告は契約書(中略)に明記された本件条項を認識したうえで本件アドバイザリー契約を締結したものと認められることから、原告から本件予約契約のキャンセルの打診があった際に、被告がキャンセルに伴って本件初期費用が全額返金されないことを説明していなかったとしても、被告には原告に対する説明義務違反があったとはいえない。」「さらに、本件アドバイザリー報酬は本件アドバイザリー契約に基づく業務の対価であると認められ、また、上記(1)のとおり本件事態の発生及びその後の対応において被告の過失を認めることはできないことに照らせば、原告が「慰謝料を払えとかそういうことは一切言わないから、キャンセルさせてくれないか」として本件初期費用の返金を求めたことに対し、被告がその全額の返金に応じないことが不当であるともいえない。」
(3)「したがって、被告による債務不履行を認めることはできず、よって、被告にこれを理由とする本件アドバイザリー報酬の返還義務を認めることはできない。」
以上のとおり、裁判所は、本件事象の発生およびその後の対応について当社の債務不履行を認めず、これを理由とするアドバイザリー報酬の返還義務を否定しています。
一方、33万7,125円の支払義務については、売主にて返金できる金額があるため、当社側からお客様に一部返金する旨を伝え、その範囲で返還合意が成立したと判断されたことに基づくものです(上記争点①(3)ご参照)。
当社の過失を理由とする損害賠償義務が認められたものではありません。
3.インターネット上の掲載情報について
本件について、インターネット上の一部の記事には、裁判所が当社の過失を認め、賠償金の支払を命じたとの趣旨の記載がなされています。
しかし、前述のとおり、本件判決では、当社の債務不履行は認められておらず、損害賠償を命じる判断もなされていません。
このため、当社としては、これらの記載は判決内容を正確に反映しておらず、閲覧された皆様に事実とは異なる認識を生じさせるおそれがあると考えております。
当社は、訴訟に関する事実の公表や意見表明そのものを否定するものではありません。一方で、判決において認定されていない事実や評価が、あたかも裁判所に認定されたものであるかのように伝えられることについては、誤りを正し、正確な情報をお伝えする必要があると考えております。
4.当社の見解と今後の対応
当社は、本件について、契約関係や当社の責任の有無が司法手続において審理され、その結果として上記の判断が示されたものと認識しております。
一方、海外不動産取引には、現地の事業者、各国の法制度等が関係することから、お客様にご不便やご心配をおかけする事態が生じ得ることも重く受け止めております。
当社は、今後もお客様への説明、関係事業者との連携および問題発生時の対応体制について、継続的な改善に努めてまいります。
また、当社および役職員に関する情報について、重大な事実誤認を招くおそれがある場合には、事実関係を確認のうえ、必要かつ適切な法的対応を行ってまいります。
本公表は、判決内容および当社の見解を正確にお伝えすることを目的としております。
当社は、引き続き法令遵守とお客様への誠実な対応を徹底し、安心して海外不動産取引をご相談いただける企業であり続けるよう努めてまいります。
Property Access株式会社