[ベトナム]プロパティ・インサイト:繁栄するベトナム不動産市場を視る

2020/02/20

プロパティ・インサイト:繁栄するベトナム不動産市場を視る

プロパティ・インサイト(Property Insight)は、不動産投資に関する豊富な知見を多角な視点から提供する、情報提供プログラムです。

社会、文化、政治、経済的利点といった多くの好状況が収束し、ベトナムは東南アジアで最も繁栄し急成長する市場の一つとして台頭し、現地や海外の投資家に最も好まれる不動産投資先都市の仲間入りを果たしました。しかし、このように若く未熟な市場において、不動産投資家や住宅購入者は、投資に関して多角な視点を備えた正式で専門的な信頼性のある情報源に欠いており、大規模な投資機会には大抵の場合高いリスクが伴います。プロパティ・インサイトのようなプログラムがこれほど温かく歓迎されるのも不思議ではありません。

トップ・エキスパートによる究極の手引き

ベトナムにおける不動産投資の需要は、不動産所有権が初めて海外投資家に解禁された2015年から大幅に増加しました。シンガポールやタイなど、アジア他国に比べて手頃な価格を利用するアジアの投資家が増え続けています。

現地の不動産市場は満足なペースで成長してはいるものの、新設不動産企業の増加を受け、より多くの事業が承認待ちの状況であり、未だ不確実性に満ちています。情報が非体系的で不十分であり、多面的で詳細な分析も不足している未熟で不透明な業界において、購入や投資の決定は極めて困難です。

プロパティ・インサイトは、投資家や住宅購入者が十分な情報とマイクロ、マクロ双方の市場に関する研究に基づいたデータを得ることができる、透明性のある不動産ビジネス環境に市場を変えていくという目標の下発ち上げられ、正確で長期的な投資のための手引きを提供すべく、様々な分野で活躍する専門家や業界の有識者を集結しました。

投資、特に不動産投資には二つの視点があると、ヴォ・フイン・トゥアン・キエット氏(CBREベトナム ハウジングプロジェクトマーケティング アソシエイトディレクター)は語ります。

「先進国の外国人はホーチミン市を投資可能な都市と見なしています。街のポテンシャルが見えるので、進出段階である市場を良いと見るのです。彼らの投資の価値は日に日に、毎年増え続け、20-30%または元の投資の2倍にも増えるかもしれません。」

現地の投資家もまた、発展途上段階というステータスを良しと見ています。ある程度の遅延や課題はあるものの、ホーチミン市には投資家が投資を倍増させられる余地がある、という見解です。

街が変化し続ける限り、つまりインフラ開発が続き、住宅地域が計画され、新規ビルや商業施設が次々に建てられている限り、投資機会はまだあり続けると、キエット氏は加えました。

健全な投資の方向性を定めるには多次元の視点が必要

プロパティ・インサイトの様々なエピソードにおいて、多くの経験溢れるスペシャリスト達が不動産市場動向から潜在的投資先、不動産信用ポリシー、特定の住宅セグメントに及ぶまで、多様な視点を提供しています。


政府による不動産融資の引き締めにより、ベトナムの住宅ローン市場は投資家の注目の的となり、急速な発展を遂げています。

「これは、ハノイ、ホーチミン市、およびその他の主要地域で、非常に高い都市化率がマンションの巨大需要を招くなど、経済変化の影響によって引き起こされています。」とサンジェイ・チャクラバーティ氏(OCB社 CEO代理 ヘッド・オブ・リテール・バンキング)は言います。

「反対に、顧客融資は数年でほぼ倍増しました。融資のうち50%が住宅ローンに充てられています。ホームオーナーシップとは良いもので、資産想像の第一歩なのです。」と彼は加えました。

不動産デベロッパーの視点としては、アンディ・ハン氏(ソンキム・ランド社 CEO)が、デベロッパーの顧客のうち40-50%はベトナムでローンを組むことのできない外国人だと明かしました。しかし、その残りの現地住民のうち銀行から借入をしているのはたったの10%で、韓国と比べて大変低い割合です。

CBREの統計ではアフォーダブルやローエンド市場における購入者の方が、ラグジュアリーやハイエンド市場の購入者よりも多い割合で借入をしていることがわかります。理由は後者が主に借入を必要としない投資家であるということです。

特にショップハウス市場においては、売買が困難な市場だという声もあるものの、アンディ氏は多くのプロジェクトでショップハウスを一件以上所有する顧客を多数見てきたと語ります。
「ショップハウスの賃金の利回りは6%程度と悪くないので、多様なタイプの不動産資産への投資を検討している人々には、良い投資であると私は考えます。勿論、ロケーションや顧客の投資ターゲット次第で、デベロッパーにとって売却が非常に簡単であったり、逆に困難にもなり得ます。」

チン・トラン氏(CBREベトナム リテールサービス リーシングマネージャー)は、ショップハウスと住宅の価値を比較すると、上級マンションに比べショップハウスの方が25-100%多く価値を生み出せる可能性があると明かしました。

しかし、多くはロケーション次第で、ショップハウスの価値は始めから非常に高い訳でなく、運営後期においてマンションよりも急速に、とても高く上昇するというものです。


(出所:Vietnam Investment Review