[タイ] BOIの税インセンティブでEECのインフラ開発をサポート

2018/11/22

[タイ] BOIの税インセンティブでEECのインフラ開発をサポート



投資インセンティブスキームとは投資家の信頼感と成功の機会を高めることを目的とされるものです。2018年後半に計画された二つのプロジェクトの入札について、投資委員会(BOI)はさらなる投資家を呼び込むべくインセンティブスキームを提案しました。


東部経済回廊(EEC)の具体的な開発をすすめるべく、タイ投資委員会(BOI)は投資インセンティブスキームを承認しました。

新しいインセンティブは、EECで行われる6つの主要な開発プロジェクトのうち、ウタパオ空港の旅客ターミナル3とデジタル・パーク・タイランド(東部経済回廊デジタル:EECd)の2つの開発プロジェクトの落札者に適用されます。

2018年後半に計画されているこれらの2つのプロジェクトの入札について、投資委員会(BOI)はさらに入札に参加する投資家を呼び込むべくインセンティブスキームを提案したのです。

完成すれば、これら2つのプロジェクトはEECを新しい地方ビジネスハブとして前進させるための重要な役割を果たすだけでなく、タイ経済を変容させようとする政府の計画を加速させることになります。


ウタパオ空港新ターミナル

ウタパオ空港ターミナル3開発プロジェクトの落札者には、機械装置の輸入関税が免除となるだけでなく、8年間法人税が免税となります。

デベロッパーが教育機関と提携して、人的資源の開発を行う場合には、BOIは、EEC投資インセンティブスキームに基づき、さらに3年間50%の法人税減税を与えています。

ウタパオ空港ターミナル3は、空港都市開発プロジェクトの一環です。

官民パートナーシップの下、空港都市計画には、71億USドル(2,330億バーツ)の旅客ターミナル3が含まれており、これにより同空港の旅客収容能力500万人から2033年までに2,200万人に、滑走路処理容量を現在の年間25,000回から2033年までに年間120,000回に引き上げる計画です。

完成すれば、このプロジェクトにより、追加の旅客ターミナル、貨物ゾーン、貨物&物流村、商業用ゲートウェイ、MROゾーン、航空トレーニングセンターがカバーされることになります。


空港都市の開発が進められる一方、政府はほかのインフラ開発にも着手しており、シームレスな道路、鉄道、海、空の輸送ネットワークを整備しています。

このインフラ開発には、次のような計画が含まれています。
・高速鉄道建設:68億USドル(2,240億バーツ)
3つの空港(ドンムアン、スワンナプーム、ウタパオ)を結ぶ

・レムチャバン港フェーズ:347億USドル(1,550億バーツ)
コンテナ取扱量を年間770万TEUから1,810万TEUに拡大

・マープタープット港フェーズ3:(3億600万USドル(101億バーツ)
取扱貨物量1,900万トン(石油化学品および天然ガス)を追加

ウタパオ空港、高速鉄道、レムチャバン港、マープタープット港工業港およびMROセンターの開発は、入札プロセスを40か月から8~10か月に短縮させる、官民連携(PPP)ファストトラックプログラムに含まれています。

デジタルパーク・タイランド

デジタルパーク・タイランド、すなわちEECdを落札した契約者には、BOIから8年間の機械装置にかかる輸入関税免税と法人税免除が与えられます。教育機関との連携による人的資源の開発を行う投資プロジェクトには、さらに4年間のタックスホリデーが与えられます。

EECdはデジタル産業および地域の投資の中心となるよう設計されており、タイランド4.0*に向けた市場化されたデジタル技術革新を促進する狙いがあります。


EECdはまた、タイを地域のデジタル事業における貿易と投資のハブとする重要な役割も果たす予定です。EECdでの活動として、ソフトウェア開発、デジタルサービス、デジタルパーク、データセンター、イノベーションインキュベーションセンター、クラウドサービス、R&Dおよび関連サービスなどをターゲットとしています。

デジタルパーク・タイランドは、高速光ファイバーネットワーク、リビングラボなどのイノベーションインフラ、その他ビジネス活動を支援するような施設など、総合的なデジタルインフラを備える予定です。スマートシティとして建設されるEECdは、顔認証セキュリティシステム、スマート水道システム、5Gテストエリアなど、高度なデジタルシステムを完備することになります。

(出所:Thailand Business News

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