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世界のREIT(リート)- 市場とその規模

PropertyAccess Team |

この記事のポイント

  • REIT(リート)=不動産投資信託は米国で誕生
  • G7を含め35か国以上にREIT市場が存在、時価総額は1兆7,000億USドル(2017年8月末)
  • 規模は、米国が世界全体の約半分を占め、オーストラリア、日本、香港、英国、その他が続く

世界のREIT市場


REIT(リート)とは?

REIT(リート)、すなわち不動産投資信託「Real Estate Investment Trust」 とは、不動産セクターにおいて、収益を生み出す不動産を保有、運用、または資金調達する会社です。これらの会社は、REITとして満たすべきいくつかの要件があります。ほとんどのREITは主要な証券取引所で取引がされ、投資家に対していくつもの利益があります。投資信託と同じく、REITはすべての投資家に対して、価値ある不動産所有し、配当型収益と総収益率にアクセスする機会を与え、コミュニティが成長し、繁栄し、復活するのを助けるチャンスを与えます。

REITは、ほかの産業に投資するのと同じ方法で、誰でも不動産のポートフォリオに投資することができます。その方法とは、個別の会社の株式を購入する方法、もしくは投資信託や上場投資信託(ETF)を通す方法です。REITの株式保有者は、実際に物件探し、購入、管理もしくは資金調達をする必要なく、不動産投資から得られた収益の持ち分を得ることができます。

ほとんどのREITは、シンプルで理解しやすいビジネスモデルに沿って運営されています。不動産の空間をリースして、賃貸料を回収することで、会社は収益を生み、それを買い部主に対して配当という形で分配するのです。REITは、少なくとも課税所得の90%を株主に配当しなければいけないことになっていますが、ほとんどは100%配当しています。

REITが保有する不動産は、 米国のどの州にも存在しますが、米国の経済そして、地域のコミュニティにとって重要な役割を担っています。保有、資金調達、運営する不動産を通じて、REITは、投資家に代わって働く不動産なのです。

(出所:全米不動産投資信託協会(Nareit))

J-REITとは?

J-REITは、多くの投資家から集めた資金で、オフィスビルや商業施設、マンションなど複数の不動産などを購入し、その賃貸収入や売買益を投資家に分配する商品です。不動産に投資を行いますが、法律上、投資信託の仲間です。

米国で生まれた仕組みで「Real Estate Investment Trust」の略でREITと呼ばれています。これにならい、日本では頭にJAPANの「J」をつけて「J-REIT」と呼ばれています。

J-REITは投資信託の仲間ですが、証券取引所に上場されており、J-REITが初めて上場されたのは、2001年9月のことでした。

(出所:投資信託協会


REITの種類

・エクイティREIT:REITの大部分は、公開取引されているエクイティREITです。エクイティREITは、収益を生む不動産を保有または運営します。エクイティREITは、市場ではよく単にREITと呼ばれることがあります。

・モーゲージREIT:モーゲージREITは、モーゲージまたはモーゲージ証券を購入または組成することで、収益を生む不動産の資金調達を行い、これらの投資にかかる金利から収入を得るものです。

・公開未上場REIT(PNLR):PNLRは、証券取引委員会(SEC)に登録されていますが、証券取引所での取引はされていません。

・私募REIT:私募REITは、SECの登録が免除されており、その株式について証券取引所での取引がない募集のことです。


REITの導入

Nareit(全米不動産投資信託協会)は、REIT産業の国際的な拡大に、積極的にかかわっています。米国でのREITの長期的な実績を背景にして、上場REITは、世界の人々が不動産に投資をする主要な方法となっています。2017年5月31日までで、上場REITはFTSE EPRA/Nareit先進国市場不動産インデックスファンドのインデックスの80%を占めています。米国を含めて、36か国にREITに関する法制度が存在し、さらにREITの導入を検討している国々もあります。

上場不動産市場として米国が最大ですが、ますますグローバル化も進んでいます。不動産投資に対する米国のREITアプローチが魅力的なことが、成長をけん引しています。今日では、G7諸国を含め、35か国以上にREITが存在します。


REIT制度の成熟度

EY(アーンスト&ヤング)の「グローバルREIT市場」レポートでは、各国のREIT市場の成熟度を4つのステージに分けて評価しています。

ステージ1:新生

ステージ2:新興

ステージ3:確立

ステージ4:成熟

バーレーン

ブラジル

コスタリカ

ブルガリア

ギリシャ

ハンガリー

インド

イスラエル

ケニア

パキスタン

フィリピン

サウジアラビア

台湾

タイ

ベトナム

フィンランド

アイルランド

イタリア

マレーシア

メキシコ

南アフリカ

韓国

スペイン

トルコ

アラブ首長国連邦

オーストラリア

ベルギー

カナダ

フランス

ドイツ

香港

日本

オランダ

ニュージーランド

シンガポール

英国

米国


世界のREIT市場規模


世界のREIT市場は、成長を続けています。2002年には3,200億USドルだった市場は、2017年8月末には1兆7,000億ドルとなりました。米国のREIT市場が他国の市場より圧倒的に大きく、他の国々をすべて足したものと同じ規模です。現地通貨ベースでは、スペイン、シンガポール、香港がリードしています。

▼時価総額は1兆7,000億USドル(2017年8月31日時点)。うち47%を米国が占めています。


さらに、世界市場における各不動産セクターは異なる性質を持っており、そのキャッシュフローに影響を与えます。不動産会社の中には、リース期間の短い物件を保有しており景気循環に敏感なものあれば、収益が読みやすく長めのリース期間をとっており、景気の先行きが不透明な時には魅力的な会社もあります。

国や不動産セクターの違いにより、期間に応じて異なった動きを見せることが多いです。この利回りの分散は、積極的なポートフォリオマネジャーが、ポートフォリオの資産をより有利な立場にある会社に集中させて、特定の市場環境においてキャッシュフローを高め、利回りのポテンシャルを強化する機会を与えます。

【図】利回りの比較(左:国別、右:米国、物件タイプ別)


(出所:全米不動産投資信託協会(Nareit))


グローバルREITインデックスの市場構成

国名REIT数時価総額
(百万USドル)
時価総額
(億円)
インデックス
割合(%)
米国159827,440.21910,184.2362.50%
日本56113,007.75124,308.538.60%
オーストラリア2999,786.75109,765.437.20%
英国2669,288.5976,217.455.20%
フランス767,695.6374,465.194.00%
シンガポール3157,131.9062,845.093.10%
香港730,001.8333,002.011.90%
カナダ2541,928.0146,120.811.60%
南アフリカ1119,803.0921,783.401.50%
スペイン515,783.6817,362.050.90%

※2018年5月末時点。REIT数は、REITの居住国ベース。
日本円表示は、USドルを1ドル=110円で換算した参考値です。

(出所:S&P Dow Jones Indices

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