[タイ] バンコクのコンド市場は2018年第2四半期も安定

2018/09/20

[タイ] バンコクのコンド市場は2018年第2四半期も安定


バンコクのコンドミニアム市場は、需要、価格ともに2018年第2四半期も堅調であったとナイトフランク・タイランド・リサーチは報じました。

▼(上)コンド市場スナップショット(累積供給量、需要および成約率)
  /(下)平米あたりの希望販売価格


第1四半期と比べると新規供給は約半分に減りましたが、これは、ほとんどのデベロッパーが今年後半期に新規プロジェクトを立ち上げようとしていることを反映しています。新規に8,894ユニットが市場に投入され、第1四半期から47%減となりました。


業界関係者は、中心業務地区(Central Business District(CBD))周辺エリアおよび郊外の開発物件に目を向けています。これは、これらのエリアで販売開始された新規ユニットの数に表れています。第1四半期と比べて、CBD周辺エリアでは6.5%増、郊外では2.2%増となりました。


もっとも人気のエリアは電車の延長ライン上、特にライトグリーン・ライン、ブルー・ライン、イエロー・ライン延長ライン上です。ラップラオ、パホンヨーティン、ペットカセーム、チャラン・サニットウォンエリアで、複数の新規プロジェクト立ち上げが同時期に起こりました。


                                     (出所:On the World Map


一方で、第2四半期も、CBDやスクンビットエリアは、引き続くデベロッパー各社の間でもっとも人気のロケーションでした。アソークとエカマイで新規のラグジュアリープロジェクトが立ち上がり、合わせて363ユニットの追加となりました。CBDエリアでは、第2四半期に立ち上がった新規プロジェクトはありませんでした。


ナイトフランクのデータによると、新たに販売開始されたユニットの平均販売率は約60%でした。CBDおよび郊外のコンドは販売が好調で、成約率がそれぞれ総ユニット数の70%と50%でした。バイヤーに人気だったエリアには、サトーン~タ・プラ、ラマ9世通り~ラチャダー、パホンヨーティン~ウィパワディには含まれています。


全体として、2018年の第2四半期における新規ユニットの平米あたりの希望販売価格は147,800バーツ(約50万7,000円)で、第1四半期より5%増となりました。この価格増をけん引したのは、CBDエリアの物件です。というのもCBDエリアの平均希望販売価格は平米あたり248,000バーツ(約85万2,000円)で、第1四半期から16%増となっています。


多くのデベロッパーが新規プロジェクトの立ち上げを計画しているので、後半期も市況から目が離せません。後半期に新規に市場に投入されるユニットは少なくとも22,000あるとみられています。こうなると、2018年全体の供給量は、ほぼ50,000ユニットに到達する見込みです。


後半期の価格は、6四半期ぶりに高値を記録する可能性があります。というのも新規供給ユニットの40%以上がCBDにあるからです。


(出所:Bangkok Post